「一度でいいからフルマラソンを完走したい」
「自己ベストを更新してみたい」
──しかし、仕事が忙しく十分な練習時間が取れない。
そんな悩みを抱える40代ビジネスエリートは多くいます。
実際、フルマラソンは
“距離42.195kmを走るスポーツ”ではなく、
エネルギー代謝 × 心肺機能 × 筋持久力 × ペース戦略 の総合競技です。
そして最新の持久力科学では、長時間走る練習を積むだけでは完走力は身につかないことが明らかになっています。
重要なのは、
- VO₂max(最大酸素摂取量)
- LT(乳酸閾値)
- ランニングエコノミー
- グリコーゲン節約
- メンタル耐性
を総合的に鍛えること。
本記事では、「フルマラソン トレーニング」を科学的に体系化し、忙しい40代でも完走・自己ベスト更新を現実にする“最短効果のマラソン戦略” をまとめます。
フルマラソンが“難しいスポーツ”である理由|完走に必要な3つの能力とは

フルマラソンは「42.195kmをひたすら走る競技」と思われがちですが、
実際には “非常に複雑な総合スポーツ” です。
筋力・心肺機能・エネルギー代謝・メンタル耐性・補給戦略──
これら全てが整わない限り、完走は難しくなります。
特に40代以降は
- 疲労が抜けにくい
- 仕事のストレスが大きい
- 練習時間が限られている
といった条件のため、若年層とはまったく違う戦略が必要です。
ここでは、完走に欠かせない“3つの能力”を整理します。
1-1. 能力①:心肺持久力(VO₂max)|身体の「酸素エンジン」そのもの
VO₂max(最大酸素摂取量)は、
“どれだけ酸素を使って走れるか”を示す持久力の指標です。
値が高いほど
- 長時間走っても息が乱れにくい
- 心拍数が安定しやすい
- 余裕を持ってペースを維持できる
という“フルマラソンの土台”が整います。
40代ビジネスエリートは、
日常で強度の高い運動をしていないため、VO₂maxが低下しているケースが非常に多い。
フルマラソン完走には、
VO₂maxの底上げが最優先課題 です。
1-2. 能力②:乳酸耐性(LT:乳酸閾値)|疲労物質を“処理できる身体”
フルマラソンでは、
疲労の正体である「乳酸」がどれくらい溜まるかが勝負を左右します。
途中で失速するランナーの多くは、
乳酸が急激に増え、脚が動かなくなる 状態に陥っています。
乳酸が増えにくく、
ある程度増えても処理できる能力を
LT(乳酸閾値) と呼びます。
LTが上がると…
- 同じスピードでも疲れにくい
- ペースが安定
- 30km以降の失速(“30kmの壁”)を回避しやすい
という“レースの実戦力”が手に入ります。
1-3. 能力③:エネルギー管理(グリコーゲン節約)|完走できるかの決定因子
フルマラソンで最も多い失速原因は、
筋力でも心肺でもなく
エネルギー切れ(グリコーゲン枯渇) です。
人間が体内で保持できる糖質エネルギーは限られており、
普通に走ると 20〜25kmあたりで枯渇 します。
これを回避するには…
- 走り方(ペース)の工夫
- 脂質代謝を高める練習
- 補給のタイミング
- 筋グリコーゲンの節約テクニック
が必要です。
40代は代謝が落ちているため、
エネルギー管理こそが最も重要な完走ファクター と言えます。
1-4. 結論:フルマラソンは“3つの能力の総合戦”である
まとめると、フルマラソンで必要なのは
- 心肺持久力(VO₂max)
- 乳酸耐性(LT)
- エネルギー管理(グリコーゲン節約)
という3つの能力。
これらを効率よく伸ばすことで、
練習時間が限られていても
40代から確実に完走・自己ベスト更新を狙える身体 がつくれます。
フルマラソンの科学|VO₂max・乳酸閾値・エネルギー代謝の仕組み

フルマラソンを攻略するには、
“根性”や“長時間の走り込み”ではなく、
科学的に身体の仕組みを理解すること が最重要です。
フルマラソンで起きている現象は、
すべて 酸素供給・乳酸代謝・エネルギー管理 の3つに集約されます。
この章では、それぞれを専門的に整理していきます。
2-1. VO₂max(最大酸素摂取量)|心肺機能の“エンジン性能”
VO₂maxとは、
「1分間に体が取り込んで利用できる酸素量の最大値」 のこと。
フルマラソンで最も重要な“ベースの体力”であり、
車で言えば エンジンの排気量 に相当します。
✔ VO₂maxが高いと何が起きる?
- 長時間走っても息が乱れにくい
- 心拍数が安定し、ペースを維持しやすい
- 速いスピードが“楽に感じる“
40代以降はVO₂maxが下がりやすいが、
高強度の短時間トレーニングで効率よく底上げできる のが特徴です。
※「運動不足の40代でもVO₂maxは最も伸びやすい能力」と言われている。
2-2. 乳酸閾値(LT)|疲労を決める“限界ライン”
フルマラソンの失速理由のほとんどは、
「脚が重くなる → 押せなくなる → ペース低下」 という乳酸蓄積が原因です。
乳酸閾値(LT)とは、
「乳酸が急増して疲労が一気に高まるポイント」 のこと。
✔ LTが高いとどうなる?
- 同じペースでも疲れにくい
- 心拍数が安定
- 30km以降もフォームが崩れない
- レースペースが自然と速くなる
LTは“長い距離を走る能力”そのものと言えます。
長く走れないのではなく、乳酸処理能力が足りないだけ。
2-3. エネルギー代謝|20〜25kmで苦しくなる本当の理由
フルマラソンの「30kmの壁」は都市伝説ではなく、
エネルギー切れ(グリコーゲン枯渇) が科学的原因です。
人間の体が持てる糖質エネルギーは限定的で、
普通のランナーは 20〜25kmで底をつく と言われています。
エネルギーが切れると…
- 足が止まる
- フォームが維持できない
- 心拍が急上昇
- 失速・歩行へ移行
これが“30kmで一気に失速する理由”。
✔ 対策
- 脂質代謝のトレーニング
- ペース配分
- 補給戦略(ジェル・塩分・水分)
- 長めのロング走で適応
フルマラソンの鍵は、
“エネルギーをどう使うか”の戦略スポーツ だということ。
2-4. ランニングエコノミー|“楽に走れる身体”を作る技術的要素
ランニングエコノミーとは
「同じスピードで走る時の省エネ性能」 のこと。
これが高い人は、
VO₂maxやLTが同じでも速く走れます。
要因は
- 姿勢
- 腕振り
- 接地時間
- ストライド
- 筋力の使い方(特に大臀筋・腸腰筋)
40代は筋バランスが崩れやすいため、
ランニングエコノミー改善の効果が若者より大きい。
2-5. 脳疲労(メンタルタフネス)|長距離で最も軽視される能力
フルマラソンは“脚のスポーツ”ではなく、
脳の持久競技 でもあります。
脳疲労が溜まると
- ペースが維持できない
- 足が重く感じる
- 集中が切れる
- “やめたい”気持ちが増える
科学的には、
脳が「もう危険」と判断してペースを落とすため。
この“中枢性疲労”を理解しておくと、
30km以降の粘りが大きく変わる。
2-6. 結論:フルマラソンを科学すると“伸ばすべき能力”が明確になる
必要なのは以下の4つ:
- VO₂max(酸素エンジン)
- 乳酸閾値(疲労耐性)
- エネルギー管理(節約×補給)
- ランニングエコノミー(効率)
これらを同時に伸ばすことで、
練習時間が少なくても
40代から完走・記録更新が可能になる“戦略的マラソントレーニング” が成立します。
フルマラソントレーニングの全体設計|忙しい40代のための最短メソッド

フルマラソン完走に最も重要なのは、
“長く走る時間を作ること”でも
“毎日走ること”でもありません。
必要なのは、
科学的に最適化された「走る順番」と「負荷のかけ方」 を理解し、
限られた時間でも効果が最大化されるように設計することです。
40代ビジネスエリートには、
忙しさ・疲労・回復力の低下という課題がありますが、
実はそれらを踏まえた“ショートプログラム”の方が
怪我も少なく、完走率も高い ことがわかっています。
ここでは、
忙しい人でも結果が出る
“週3〜4回・1回30〜90分”の最短メソッド を紹介します。
3-1. トレーニングは“3本柱 × 1補助”の4種類でOK
フルマラソンには
多くの練習方法(インターバル走・ビルドアップ・LSDなど)がありますが、
忙しい40代がすべてをこなす必要はありません。
伸ばすべき能力は
- VO₂max
- LT(乳酸閾値)
- 脂質代謝(グリコーゲン節約)
この3つ。
これらを伸ばすための最短構成がこちら👇
✔ 【メイン3本柱】
① ジョグ(基礎作り)
② 閾値走(乳酸耐性)
③ ロング走(エネルギー管理)
✔ 【補助メニュー】
④ 筋トレ・可動域トレーニング(ランニングエコノミー改善)
これだけで完走レベルに到達できます。
3-2. “週3〜4回”のスケジュールが最適な理由
40代の場合、
週5〜6回走ると疲労が抜けず、ケガのリスクが跳ね上がります。
最も効率的なのは週3〜4回。
✔ 科学的メリット
- トレーニング効果が72時間続く
- VO₂maxは隔日で刺激した方が伸びやすい
- ロング走の疲労が抜ける
- 回復力の低下を考慮できる
“走りすぎない”ことが
40代の完走戦略で最重要です。
**3-3. 1回の時間は「30分〜90分」で十分】
多くの人が“長時間走る必要がある”と考えますが、
実際は違います。
✔ 目的別の最適時間
- ジョグ:30〜45分
- 閾値走:20〜30分
- ロング走:60〜90分
フルマラソンは
時間よりも“質の高い負荷”が効果を決めるスポーツ。
特に閾値走は
30分以内でも“劇的に走力が伸びる”練習です。
3-4. トレーニングの優先順位|時間がない日はこれだけやればOK
忙しい40代は、
「すべてを完璧にやる」必要はありません。
優先順位は以下の通り👇
✔ 優先度1:閾値走(最も効果が大きい)
→ 走力アップのコア。20〜25分でも十分。
✔ 優先度2:ロング走(完走力の要)
→ 週末の90分でエネルギー管理が鍛えられる。
✔ 優先度3:ジョグ(つなぎ)
→ 疲労抜き・フォーム調整に最適。
✔ 補助:筋トレ・可動域
→ ケガ防止&エコノミー改善。
“時間がない日は閾値走だけで十分”
というのが40代向けの合理的戦略です。
3-5. 疲労マネジメント|40代は“練習の入れ方”が結果を決める
若者と違い、40代は疲労が抜けにくいため、
疲労管理こそ最重要スキル です。
✔ 実践ルール
- 閾値走とロング走は連続しない
- ロング走後は必ず「軽ジョグ or 休息」
- 週末に詰め込みすぎない
- 週1〜2回は睡眠時間を30分延長する
練習そのものより、“疲労を残さない工夫”の方がパフォーマンスを決める。
3-6. 結論:忙しい40代でも“週3回・最短1時間”で完走力は作れる
まとめると、
40代ビジネスエリートの最短メソッドは…
- 週3〜4回の効率トレーニング
- 閾値走を中心とした負荷設計
- ロング走は週1回でOK
- 筋トレと可動域でケガを防ぐ
- 疲労管理を最優先にする
この戦略で、
練習量を増やさずに完走力が自然と積み上がる身体 が出来上がります。
走力を最も伸ばす“3本の柱”|ジョグ・閾値走・ロング走の役割
フルマラソンを効率良く走るために必要な要素は山ほどありますが、
実際に走力を最も伸ばすのは 3種類のランニングだけ です。
それが
- ジョグ(=基礎能力の土台)
- 閾値走(=疲れにくい身体の獲得)
- ロング走(=完走力・エネルギー管理)
という“走力の3本柱”。
細かいメニューより、
この3つをどれだけ正しく積み上げられるかで結果が決まります。
4-1. ジョグ(基礎作り)|心肺・筋力・エコノミーを一気に底上げする
ジョグは「ゆっくり走るだけ」のように思われがちですが、
実はフルマラソンの 最重要練習 のひとつです。
✔ ジョグの目的
- 脂質代謝を高める
- 心肺機能のベース作り
- ランニングフォームの安定
- 怪我の予防
- 閾値走・ロング走の“疲労抜き”
最もメリットが多く、副作用が少ない練習と言えます。
✔ ペースの目安
「会話ができる程度」
=心拍ゾーンでいうと ゾーン2〜ゾーン3前半
✔ 時間の目安
30〜45分
✔ 40代が意識すべきポイント
- ペースを上げない
- 呼吸に余裕を持たせる
- 週2回は入れる(疲労抜き効果が絶大)
4-2. 閾値走(乳酸耐性)|“走力の伸び”を決める最重要メニュー
フルマラソンで最も大事な能力は
「同じペースで走り続けても疲れにくい身体」 を作ること。
これを最大化する練習が “閾値走(いきちそう)” です。
✔ 閾値走とは?
乳酸が急増し始めるギリギリ手前のペースで走る練習のこと。
例:
- ややキツいが、10〜20分なら耐えられるペース
- 5kmのレースペースより少し遅い
✔ 効果
- LT(乳酸閾値)が上がる
- “疲れにくい身体”が手に入る
- レースペースが自然と速くなる
- ジョグが楽になる(心肺が強くなる)
閾値走こそが、最短で走力を伸ばす「最強の武器」。
✔ 時間の目安
20〜30分
✔ 40代が注意すべきこと
- 頑張りすぎない(逆効果)
- 週1回で十分
- 疲労が残るので翌日はジョグ or 休息
4-3. ロング走(エネルギー管理)|“完走できるか”を決める練習
ロング走は“長時間ゆっくり走る練習”。
フルマラソンの具体的な距離感・時間感を 身体に覚えさせる役割があります。
✔ ロング走で鍛えられる能力
- 脂質代謝(=長く走るための体質)
- エネルギー管理(グリコーゲン節約)
- ペース感覚
- メンタル耐性
- レース当日の動きの予行練習(補給・フォーム)
✔ ペース
ジョグより さらにゆっくり
→ 心拍ゾーン2が目安。
✔ 時間・距離の目安
- 初級者:60分〜90分
- 完走狙い:90分〜120分
- 記録狙い:120〜150分
※距離より“時間”で管理する。
✔ 40代が注意すべきこと
- 速く走らない
- 水分・補給(ジェル)を試す
- 週1回で十分
- 翌日はジョグ or 休息で疲労を抜く
4-4. 結論:“3本柱”だけで完走力は確実に伸びる
まとめると、
フルマラソンの練習は 複雑に見えて、本質は極めてシンプル。
- ジョグ(基礎づくり/疲労抜き)
- 閾値走(走力アップの核)
- ロング走(完走力・エネルギー管理)
この3つだけを正しく積み上げれば、
40代で忙しくても確実に“完走レベル → 自己ベスト更新レベル”へ到達できます。
完走率が劇的に上がる実践メニュー|週3回・90分以内の戦略

忙しい40代でも確実に完走できる最短メニューは
“週3回 × 1回90分以内” のトレーニングです。
驚くほどシンプルに感じますが、
科学的にも現場のトップランナーの知見からも、
実際に最も効果が出やすい構成になっています。
ここでは、
- 「週に何をやるか」
- 「どの順番でやるべきか」
- 「どの強度で走るのか」
を具体的に提示していきます。
5-1. 週3回の黄金パターン|最も効率が良い“走力の積み上げ方”
40代のトレーニングで最重要なのは、
走りすぎないこと。
疲労が抜けず逆効果になりやすい。
そこで以下の3回に絞ると、走力が“最短で伸びる”ことが判明しています👇
✔ 【1回目】閾値走(20〜30分)|最も効果が高いコア練習
目的:
- LT向上
- ペースの安定
- 走力アップの8割を担う
構成:
- ウォームアップ(10分)
- 閾値走(20〜25分)
- クールダウン(5分)
合計:35〜40分
✔ 【2回目】ジョグ(30〜45分)|疲労抜き × ベース作り
目的:
- 脂質代謝を鍛える
- 心肺のベース作り
- 閾値走とロング走の疲労回復
ペース:
会話できるレベルの“ゆっくりペース”。
時間:30〜45分
✔ 【3回目】ロング走(60〜90分)|完走力の最重要練習
目的:
- エネルギー代謝(グリコーゲン節約)
- 長時間走るフォームを作る
- 本番のシミュレーション
構成:
- ゆっくり60〜90分走る(距離でなく時間で管理)
ペース:
会話できるゆっくり。
5-2. 時間がない週の“最短ショートカット版”
忙しい40代には「どうしても時間が取れない週」があります。
そんな時は下記のショート版に切り替えてOK👇
✔ 【最短ショート版】週2回・合計60分でも積み上がる
① 閾値走(25〜30分)
② ジョグ or ロング走(30分)
この週が続いても、
“閾値走だけは続ける”ことで走力の下降を最小限に抑えられます。
5-3. 30kmの壁を越えるための“ロング走の質”を高めるコツ
ロング走は距離ではなく “時間 × ペース” が重要。
✔ ロング走で意識すること
- ゆっくり走る(心拍ゾーン2)
- 補給(ジェル等)を試す
- フォームを崩さない
- “疲れてからのフォーム維持”が最大の練習効果
40代は無理なロング走で怪我をする人が圧倒的に多いため、
90分を超えるロング走を毎週行う必要はありません。
5-4. 閾値走を続ければ“週3でもサブ4レベル”は普通に狙える
閾値走は、
走力全体を押し上げる最強の練習 です。
実際の研究では
- 週2〜3回の閾値走
- 20〜30分の持続
で、VO₂max・LTが劇的に向上することが判明しています。
40代は特に
- 基礎能力が落ちている
- 心肺が衰えやすい
ため、
閾値走の効果が若者より大きく出る のが特徴。
“週3 × 閾値走1回” を続けるだけで
40代でもサブ4(4時間以内)は十分狙えます。
5-5. 週3回のトレーニングを成功させる“疲労マネジメント術”
練習そのものより、
40代にとって重要なのは 疲労管理。
✔ 疲労をためないコツ
- “閾値走 → ジョグ → ロング走” の順番にする
- ロング走の翌日は絶対休む
- 睡眠は30分だけ増やす
- 週1で完全休息日をつくる
- 下半身のストレッチを習慣化
疲労が抜けると、
練習の質が上がり “ケガなく継続できる身体” に変わります。
5-6. 結論:週3回の練習こそ、40代に最適なフルマラソン戦略
完走したい人も、記録を狙う人も、
40代ビジネスエリートの最適解は以下です👇
- 週3回 × 90分以内でOK
- 閾値走を1回入れる(最も効果が出る)
- ロング走は“ゆっくり60〜90分”
- ジョグで疲労を抜きつつ基礎作り
- 疲労マネジメントを最優先にする
この戦略は、
“忙しくてもフルマラソンを完走したい人”
にとって最短ルートです。
レース当日の走り方|30kmの壁を越えるペース設計と補給戦略
レース当日は、
どれだけ練習してきたか以上に
「どう走るか」 が結果を左右します。
特にフルマラソンの最大の難所は
“30km地点”に訪れるエネルギー切れ(グリコーゲン枯渇)。
ここを越えられるかどうかは、
- ペース配分
- 補給
- 水分
- フォーム
- メンタル
の5つを “科学的に管理できるか” にかかっています。
6-1. ペース設計|前半の「10%遅めスタート」が完走率を大きく上げる
フルマラソンでの最大の失敗は、
前半の飛ばしすぎ です。
なぜなら、
前半5〜10kmでオーバーペースになると
- 乳酸が蓄積
- 心拍が上昇
- グリコーゲン消費が増える
ため、30kmの壁が一気に近づきます。
✔ 最適な入り方
- 設定ペースより 10〜12秒遅くスタート
- 5km地点から徐々に本来のペースへ
- 10〜30kmは“淡々と刻む”
序盤は“体感で遅い”くらいが正しい。
✔ 40代ビジネスエリートが注意すべき点
- 集団の流れに乗らない
- 心拍数が急に高くならないように抑える
- 早めに補給をすることでエネルギーを一定に保つ
6-2. 補給戦略|ジェルは“30分〜40分ごと”が理想的なリズム
完走できない最大原因 “グリコーゲン枯渇” を避けるには
補給のタイミングがすべて です。
✔ 補給の鉄則
- スタート前:ジェル1個(カフェインなし)
- 10〜12km:ジェル1個
- 20km前後:ジェル1個
- 30km:カフェイン入りジェル1個
- 必要に応じて35kmで追加
“苦しくなる前”に補給するのがフルマラソンの鉄則。
✔ 補給の選び方
- カフェインは30km以降に入れる
- 液体ジェルが飲みやすく吸収も早い
- 固形物は避ける(胃が止まりやすい)
6-3. 水分補給|“喉が乾く前に飲む”が正解
脱水が起きると
心拍数が上昇し、
脚が重くなり、
乳酸処理が落ちます。
✔ 具体的な水分戦略
- 5kmごとに1〜2口でOK
- スポーツドリンクは“少量ずつ”
- 真夏や蒸し暑い日は摂取量を1.2倍に
一気に飲むと胃が重くなるため、分割が鉄則。
6-4. 30km以降の走り方|“姿勢 × ストライド × 呼吸”の3点だけで粘れる
30km以降は気合では走れません。
科学的には
脳疲労+筋グリコーゲン枯渇+フォーム崩れ
の3点で失速します。
✔ 姿勢(最重要)
- 胸を張る
- 目線を上げる
- 骨盤を立てる意識をキープ
→ これだけで呼吸量と脚の回転が改善。
✔ ストライド
- 歩幅を“意図的に小さく”
- ピッチ(回転数)を上げる
→ 無駄なエネルギーを使わず粘れる。
✔ 呼吸
- 4歩吸って4歩吐く
- 息切れを最小化
6-5. 失速しないための“メンタル戦略”
30km以降は
身体より脳がストップをかけてくる段階 です。
科学的には、
“中枢性疲労”という現象。
✔ 最も効果的な対処法
- 5分ごとに“姿勢・腕振り・ストライド”をリセット
- 目の前10mだけを見る
- 集団に入ってペースを安定させる
- 「歩かない区間」を短く設定する(100mごと 等)
心理的距離を短く切ることで
脳の“やめたい”信号は弱くなります。
6-6. 結論:フルマラソンは“レース戦略で勝つ競技”である
レース当日のポイントは以下の通り👇
- 前半10%遅く入る
- ジェルは30〜40分ごとに取る
- 水分は喉が乾く前に
- 30km以降はフォームのリセット
- メンタルは距離を細かく区切る
これらを守るだけで、
完走率・記録ともに劇的に伸びます。
フルマラソンは“気合で走る競技ではなく、科学で制する耐久スポーツ”。
まとめ|フルマラソンは“科学で最短化できる耐久競技”へ

フルマラソンは決して“長く走れる人だけの競技”ではありません。
VO₂max・乳酸閾値・エネルギー代謝という
3つの能力を科学的に鍛えることで、
40代からでも確実に完走レベルへ到達できるスポーツ です。
そして、練習時間が限られるビジネスエリートこそ、
“科学的トレーニング”が最も大きな効果を生みます。
本記事で紹介した要点は以下の通りです。
✔ 完走に必要な能力は3つだけ
- VO₂max(酸素エンジン)
- LT:乳酸閾値(疲れにくさ)
- エネルギー管理(グリコーゲン節約)
✔ 練習は“3本の柱”だけでOK
- ジョグ(基礎作り)
- 閾値走(走力アップの核)
- ロング走(完走力)
これらを “週3回・90分以内” で積み上げれば、
40代でも完走は十分可能です。
✔ レース当日は“走り方”がすべてを決める
- 前半10%遅く入る
- ジェルは30〜40分ごと
- 水分は喉が乾く前に
- 30km以降はフォームリセット
- メンタルは「短い距離」に分割する
これらを守ることで、
“30kmの壁”は越えられます。
フルマラソンは、
気合や根性ではなく
“正しいトレーニング × 科学的戦略” で完走できる競技です。
忙しい40代でも、
週3回の効率的トレーニングを積み重ねるだけで
フルマラソンは現実的なチャレンジになります。
次に踏み出す一歩は、
長い練習でも、高額な装備でもなく──
あなたの最初の30分ジョグからです。